ビューティフル・マインド

友人に勧められ、統合失調症と闘った実在する天才数学者ジョン・ナッシュとその妻アリシアの半生を描いたアメリカ映画、ビューティフル・マインドを見た。(ネタバレ注意です)

ビューティフル・マインド (字幕版)

ビューティフル・マインド (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

病の重症度や時代が違うし、映画なのである程度の脚色はあると思うけど、自分の状況と重なって涙。主人公を献身的に支える妻目線になっただけでなく、差別や偏見のある精神疾患と闘う主人公の気持ちがよく分かって、旦那さんはいつもこんな気持ちなのかなぁと胸が苦しくなった。特に彼が被害妄想をしている時の気持ち。普段、客観的に見て有り得ない、と思うことを言ってくるので、つい否定してしまって、彼の気持ちに寄り添えないことがよくある。何でそう見えるんだろう、どういうメカニズムで起きているんだろうと不思議に思う。でも、彼の中では現実に起こっていること。それが、脳の仕業なのか何なのか分からないけど、彼は嘘を言っているわけじゃない。「私がその場にいたらそうは思わないと思う」と否定はしてしまうものの、彼を傷つけないように妄想だと伝えないようにはしていて、彼が自分で自分の状況を気付いてくれたら良いなという思いがある。

「被害妄想をなくさなあかんねんな」

「悪く考えないようにしないとあかんな」

と言い出したのはとても嬉しかった。自分で悪く考えているのかも、そう見えてしまっているのかもと気付いて、もっと前向きに良い方向に考えられるようになったら、妄想もなくなってしまうのでは?主人公のジョンのように病というかその状況を受け入れることも大事だと思う。統合失調症患者は病識が欠けていることが多いから、難しいことだと思うけど…。薬に頼るのではなく、何より家族を中心とした周りのサポートが本当に重要。

少し間を置いてこの映画をもう一度見たら、また感じ方が少し変わった。より深く考えられるようになったというか。それと、友人とあのシーン良いねと感想を言い合うのが楽しい。変に悪い影響を与えたらいけないので、まだ旦那さんとは見れないけど、もう少し先に一緒に見たい。